中小企業診断士

【体験記】中小企業診断士の実務補習

あせし
あせし
この記事は中小企業診断士の実務補習の体験記です。
じょうじ
じょうじ
2次試験合格者が受けるヤツやな

実務補習とは

中小企業診断士実務補習は、中小企業診断士試験合格者を対象に、
15日間の実習方式で実施します。
 この実務補習は、1グループを受講者6名以内で編成し、
指導員の指導のもと、実際に企業に対して経営診断・助言を行います。
3企業に対して、現場診断・調査、資料分析、診断報告書の作成、
報告会を行います。
 当協会は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」に
基づく経済産業大臣の登録実務補習機関として、
中小企業診断士実務補習を実施しています。

中小企業診断協会より

「15日間」とありますが
15日コースと5日コースがあり、
5日コースは3回受けることで合計15日する必要があります。
今回私は5日コースを受けました。

おおまかなスケジュールは下記の通り

・1週間前くらいに先生より指示のメール
・7/2(金)実務補習1日目
・7/3(土)実務補習2日目
・7/10(土)実務補習3日目
・7/11(日)実務補習4日目
・7/12(月)実務補習5日目

最終的に提出する報告書はフォーマットがありますが
経営診断のやり方は担当の先生に一任するために
先生ごとにかなり異なるようです

あせし
あせし
詳細な内容は守秘義務によりお話しできないので、概要だけお伝えします。

1.実務補習1週間前頃

・添付の資料に目を通しておく
「実務補習テキスト」という冊子が届きます。
5日間の心構えや実務補習のプロセス、提出する報告書のひな形などが確認できます。

・担当の先生よりメール
先生から具体的な指示のメールが来ます。
私の場合は迷惑フォルダに入っていて気付かずに協会から電話が来ました笑
先生の指示に従って以下のことを1日目までに準備しました。
先生により指示は異なると思います。

・ZOOMで班員と打ち合わせ
先生のメールに班のメンバーのメールアドレスが入っていたので
お互いに連絡を取り合い、事前にZOOMで打ち合わせを行いました。
事前に顔を合わせておくと実務補習当日の距離感がグッと近くなるのでオススメです。

・班長と班員、担当分野を決める
班長は負担が大きいということで立候補がいなくて
ZOOMジャンケンで決めました。
その他の班員の担当分野も決めました。
担当は「経営戦略」、「人事・組織」、「営業・マーケ」、
「生産技術」、「財務・会計」、「情報化」です。

・診断先の調査
診断先の調査を訪問前にできる範囲で行いました。
具体的には診断先のホームページやSNS、社長のブログなど。
担当によっては求人情報を調べていました。

・外部環境の調査
診断先を取り巻く外務環境を調査しました。
競合の調査、業界の調査など。
「業種別診査事典」で該当する業界のページを調べました。
2万円越えの本なので大きな図書館で借りました。
業界についての知識が無いので
市販の「●●業界が分かる本」的な初心者向けの本を読みました。
それ以外はネット上の情報が主ですね。

・財務3表を入手
財務3表を訪問前に入手しました。
財務担当を中心に財務分析を行い、数字から課題を考えます。

・仮説を立てる
上記の内容をまとめて、訪問先の課題を仮説で立てます。
仮説を立てないとヒアリング時に何を聞いてよいか分からずに
あっという間に時間が過ぎてしまいます。

・ヒアリング内容を考える
仮説を確認するためのヒアリング内容を考えます。
診断協会からヒアリングのお手本が送られてくるので
そちらも参照します。

結構なボリュームでした。これを普段の仕事をしながらやっていくので
実務補習前にすでにヘトヘトになってました(笑)

2.実務補習1日目 7/2(金)

午前中
会議室でヒアリング内容のすり合わせ
各担当が考えてきた課題とヒアリング内容を擦り合わせします。

午後
診断先へ訪問、社長にヒアリング2時間
ヒアリングは最重要事項で、ここでうまく聞き出せないと
この後の作業に大きな影響を与えます

結果から言うと、私たちのヒアリングはあまりうまくいきませんでした。
反省点を挙げると

反省点

・社長がお話好きでついつい聞き役になってしまい、時間が奪われた。
・社長とは初対面で人間関係を構築する必要を感じ、
本当は社長が嫌がる質問もしなければならかったが踏み込めなかった。
・知らない業界の事なので収益構造や事業構造を確認するの時間を要し、
仮説の検証を深堀することができなかった。
・絶対的な時間が足りない。班員は6人でヒアリングは120分。
 1人当たり20分という限られた時間の中で
課題の真因まで深堀りするのは経験やスキルが必要だと感じた。

そのような中でも少しですが課題や今後の方向性のヒントとなるようなものを聞き出すことができました。

会議室でヒアリングまとめ、SWOT分析、課題の整理
会議室に戻り、社長のヒアリングと事前調査から
SWOT分析を行い、課題の整理を行いました。

3.実務補習2日目 7/3(土)

2日目は会議室にこもっての作業でした。

2日目の目標は「3日目である次の土曜日までに各自が報告書を書ける状態にする。」です。

課題の整理から「経営方針(ゴール=5年後のあるべき姿)」を決め、
「経営課題(現状とのギャップ)」を確認し、課題を克服するための「提言」を考えます。
「5年後のあるべき姿」とのギャップを埋めるために、
クロスSWOTによる「S(強み)×O(機会)」を活かした「提言」を考えます。

全体的な経営方針と経営課題を設定した後、
各担当の課題と提言に落とし込みました。

2日間ぶっ通しで初対面のメンバーと脳みそを振り絞って考えたので
かなりの疲労度でした。頭を使い続ける「脳みそマラソン」のようなイメージです。

ヘトヘト

4.2日目と3日目の間(日曜~金曜日)

自分の担当の「課題」と「提言」をまとめた診断報告書を作成します。
診断報告書はページのボリュームが先生により異なりますが
1人当たりA4用紙15枚が目安です。
(私の場合はもっと多かったです…)

担当の報告書はざっくりと「現状分析」→「課題の抽出」→「提言」の流れです。
メンバーとの打ち合わせではA4半分くらいのボリュームしかありませんので
それぞれの項目に関して深堀して膨らませなければなりません

実際の作業は本業の仕事の合間にやるので時間の確保が大変です。
私の場合は本業が閑散期だったので少し休みをもらって作業しました。

この間の平日は診断士協会の冊子的には「自習期間」となっていますが
そんな甘っちょろい感じでは無くて
がっつりやらないと3日目に臨めません

報告書はwordで書きます。
各担当で書いた後に全部を一つにまとめる(マージ)ので
書式のルールを班内で共有しました。
ここのルールがあいまいで好き勝手に書くと
後でまとめる人が「地獄」を見るので結構重要です。

あせし
あせし
wordが未経験の方は、
まとめ担当の方の負担を減らすためにも
実務補習開始前にwordに慣れておくことを勧めます。
じょうじ
じょうじ
まとめるメンバーへの思いやりやな

5.実務補習3日目 7/10(土)

各担当でまとめた報告書を全体最適し加筆修正

各自で書いてきた報告書を擦り合わせていきます。
各人の記述に間違いはないか、
全体として方向性が一貫しているかなどを確認します。

例えば、財務担当がA事業の拡大を提言して、マーケ担当がA事業の撤退を提言したら
おかしいですよね。

メンバー6人を合わせると100ページ超の報告書を確認して加筆修正するので
3日目は終日この作業で終わりました。

SNS上の噂では
この3日目に担当の先生からダメ出しが出て
大幅なやり直しという苦行になる場合があるようです。
通称「ちゃぶ台返し」

私の班ではありませんでした。よかった。。。

6.実務補習4日目7/11(日)

報告書をまとめる(マージ)/プレゼン資料作成/プレゼン発表の練習

3日目に各自で修正した報告書を一つにまとめます。
一応ルールは決めてたものの、やはり細かいところで
修正が必要になり時間がかかりました。
班内にwordに精通している人がいると助かります。

同時並行でプレゼン資料の作成です。私の班は1人当たり10分でトータル1時間のプレゼンです。
パワポでのプレゼンですが、私の場合は1人あたりスライド2枚にまとめる形だったので
パワポの作り込みはそれほど大変ではありませんでした。

最後にプレゼン練習です。
膨大な報告書を10分にまとめるのは難しく、
みんな10分を大幅に超えていました。
本当に診断先に伝えたいことだけに絞らないと10分に収まりません

4日目はここで終了。

その後はホテルに帰って10分に収めるプレゼン練習を行いました。
10分に収まる原稿を作ったのですが、覚える気力が尽きて、そのまま終了

7.実務補習5日目7/12(月)

プレゼンリハーサル/診断先で経営診断報告プレゼン/反省会

プレゼンリハーサルでは各自は本番を想定してのプレゼン発表。

私は原稿を読む形でのプレゼンでしたが、読んでる感が強くて
あまり伝わらないとのご指摘。

他のメンバーは、しっかり発表内容が頭に入っており、
原稿無しで10分に収めたプレゼンをしていました。

メンバーの能力の高さに感心しました。

その後、診断先に訪問して経営診断報告のプレゼンを実施しました。

プレゼン1時間+質疑応答1時間の計2時間。

診断先の社長の反応は正直あまり良くなくて
我々の提言はあまり刺さらなかったという印象です。

きっと社長の頭の中の範疇を超えなくて
「そうだよね、わかってるよ。」みたいな感じだったのだと思います。

そうは言っても社長の感謝のお言葉には
2週間やってきた達成感を感じました

診断先から帰ってきて、反省会。
先生からは「社長の反応がすべてを語っている」と厳しめの言葉をいただきました。
本番プレゼンのご指摘も頂いて大変参考になりました。
その後、もろもろ手続き関係を済ませて、修了書をゲット。

8.その他

今回はコロナということで懇親会はありませんでしたが
メンバーと先生とはワクチン摂取して落ち着いたら
懇親会やりましょうと約束しました。

コロナ前は1日目の夜と最終日の夜に懇親会して
飲みに行ってたそうです。

今回は先生やメンバーと話す機会が昼食時と移動時しかなかったのですが
先生のプロ診断士としての話や
メンバーの異業種の話など参考になり、興味深かったです。

9.最後に

以上が、私の1回目の実務補習体験でした。
予想はしていたものの、
便宜上は「5日間」ですが約2週間ほど超ハードモードです。
今後は9月にもう1回受ける予定です。

あせし
あせし
参考になったら幸せます。